子どもの教育資金を準備したい
オススメの教育資金準備方法は?
学資保険とジュニアNISAってどっちがいいの?
こんにちは。FP3級持ってる会社員のガウです。
教育資金は人生の3大支出のうちの一つで、多くの人が悩む「お金の問題」となっています。
各フェーズで必要な教育資金はこちらです。
教育資金のうち、負担が大きいのが大学の教育資金です。
4年間で500万〜800万円強かかります。
必要な資金がわかったら「どうやって用意するか」が問題になります。
先日、子どもが産まれた知り合いから

子どもの教育資金を準備したい
ジュニアNISAと学資保険どっちがいいの?
という相談を受けました。
この時は
まずは生活費の6ヶ月〜1年分を貯金
貯金があるならジュニアNISA
学資保険はやめた方がよい
と答えました。
ご家庭の状況によっては学資保険でもよいこともありますが、多くの人は「ジュニアNISA+貯金」でよいと考えます。
この記事では
学資保険とジュニアNISAのメリット・デメリット比較
ジュニアNISA+貯金がオススメな理由
を紹介します。
皆様のライフプランの参考になると嬉しいです。
学資保険とジュニアNISAのメリット・デメリット比較
学資保険とジュニアNISAのメリット・デメリットを比較してみましょう。
学資保険 | ジュニアNISA | |
メリット | 生命保険控除が使える 死亡や高度障害で払込免除 | 運用益が非課税 大きな利益が見込める |
デメリット | 返戻率(運用益)が低い 返戻率が100%未満もある インフレに対応できない 満期まで引き出せない 途中解約で元割れする | 18歳まで払い出し不可 元割れする可能性がある 証券口座などの開設が大変 運用商品選びが難しい 2023年で制度が終了 |
ジュニアNISAは2023年で終了しますが、終了と同時にデメリットの18歳まで払い出し不可の条件がなくなります。
つまり、2024年以降は「いつでも払い出せる」ようになります。

終了条件によりジュニアNISAの魅力が増した結果
学資保険の特徴
学資保険は、子どもの教育資金を準備するための貯蓄型保険です。
毎月保険料を支払い、子どもが一定の年齢になったときに「祝い金」「満期金」という名目で受け取ることができます。
子どもが生まれる前から加入できる
契約者(親など)に万が一のことがあった場合、保険料の支払いが免除
満期は15歳、18歳などから選択可能
生命保険控除が使える
途中解約で元割れする
学資保険は、教育資金の準備(貯蓄)と万が一の備え(保険)を兼ね備えた商品です。
毎月保険料を支払うため、貯蓄が苦手な人でも教育資金を準備しやすいでしょう。
大学資金を準備するのに利用する人が多いようです。
支払った額よりも多い満期金をもらえる保険もありますが、オプション(特約)をつけたり、途中解約してしまうと元割れしてしまいます。

元割れとは「支払った金額」よりも「受け取る金額」の方が少なくなること
100万円支払ったのに90万円しか受け取れない、みたいな感じ
ジュニアNISAの特徴
ジュニアNISAは2016年からスタートした非課税で運用できる制度です。
利用できる人 | 日本に住んでいる未成年 |
非課税対象 | 投資から得られる配当金・譲渡益 |
非課税枠 | 年間80万円まで |
非課税期間 | 最長5年(400万円まで) |
投資可能期間 | 2016年~2023年 |
払い出し | 18歳まで原則払い出し不可 |
年間80万円まで、最大で400万円分の投資により得られた利益を非課税で受け取れます。
投資による利益は、通常20%強の税金がかかりますが、ジュニアNISAなら非課税で受け取ることが可能です。
子どもが18歳になるまで運用できるので、大きなリターンを非課税で受け取れる可能性があるのが最大のメリットとなります。
しかし、証券口座の開設や、運用商品選びは自分で行う必要があり、投資をしたことがない人にとっては、少々ハードルが高いのが難点です。
また、投資ですので元割れの可能性があります。

住民票の取得、銀行口座開設、証券口座開設、、、
自分の証券口座開設も必要、、、
やることがたくさんで大変(涙)
でも、預貯金や保険よりも大きなリターンを得られる可能性もある
ジュニアNISA+貯金がオススメ
教育資金の準備には「ジュニアNISA+貯金」がオススメです。
ジュニアNISAは、投資初心者にとってハードルが高いですが、それでもジュニアNISAによる運用益と非課税というのは捨て難いです。

これをきっかけに投資を始めているのも悪くないよ!
2022年からジュニアNISAを始めた場合でも、最大で160万円投資できます。
平均リターン5%で15年運用した場合、約333万円になる計算です。

貯金が必要な理由
余剰資金を全て運用した方が、リターンは大きくなります。
しかし、子育てに限らず、突発でお金が必要になることもあるでしょう。
家電の買い替え
入学一時金
車の修理
家の補修
進学準備
転職
このような時に頼りになるのは現金(預貯金)です。
そのため、ある程度まとまった貯金があると安心でしょう。
目安としては、生活費の6ヶ月から1年分あれば安心です。

毎月の生活費が20万円程度だとすると
必要な貯金額は120〜240万円
これくらいあれば、大抵なんとかなる
2024年からはどうする?
ジュニアNISAは2023年で終了してしまいます。

2024年以降はどうすればいいの?
僕は「つみたてNISA+貯金」をオススメします。
「つみたてNISA」は年間40万円まで、最大20年の間、利益が非課税になる制度です。
老後資金を準備するために利用する人が多いですが、教育資金の準備にも活用できます。

平均リターン年率5%で15年運用すると、約891万円になる見込みです。
投資なのでシミュレーション通りにいくとは限りませんが、「上手く運用できればこれくらいになる」という目安にはなります。

米国株式インデックスなどでは、
年率5%というのは現実的な数値
15年以上続けるとプラスになる可能性が高い
学資保険をオススメしない理由
僕は学資保険はオススメしません。
- 返還率が低すぎる
- インフレに対応できない
- 満期までお金を引き出せない
- 万が一の保証は生命保険(掛け捨て)で良い

リターンは投資に劣り、
使い勝手は預貯金に劣り、
保険機能は生命保険に劣る
全ての機能が「ザ・中途半端」です。
返戻率が低すぎる
2022年5月時点で調べた学資保険の中で、返戻率の高い保険でも約105%でした。
先ほどのジュニアNISAの運用益を思い出してください。
学資保険(18年):105%
ジュニアNISA(15年)208%
もちろん、投資による運用は計算通りには行きませんが、それにしても低すぎです。
また、学資保険の種類やオプションによっては、満期金の返戻率が100%を下回る保険もあります。
インフレに対応できない
教育資金は、物価の上昇(インフレ)に伴い上がっていく傾向があります。
実際、ここ10年で私立大学の学費は10%程度上昇しています。
(参考 https://gentosha-go.com/articles/-/40079)
学資保険の返戻率は高くて105%、インフレ率よりも低いです。
満期までお金を引き出せない
学資保険は、保険料を支払い終えても、満期になるまでお金を引き出せないです。
また、途中解約してしまうと元割れしてしまいます。
子どもを育てていると、突然お金が必要になることは多々あると思います。
使いたい時に使えないのでは、保険として意味を感じません。

使いやすさという面では現金(預貯金)が一番
万が一を考えるなら生命保険でよい
学資保険なら自分に何かあった時、保険料の払い込みが免除されます。

もしもの時を考えると
やっぱり学資保険の方がよいのでは?
と思うかもしれませんが、自分にもしものことがあった時、お金がもらえる保険は別にありますよね?
そう「生命保険」です。
「教育資金の準備+生命保険」など、複数の機能を有する保険は割高となっています。
万が一のことを考えるなら「掛け捨ての生命保険」で十分です。
まとめ 早めの準備が大切
ジュニアNISA+貯金
→ 長期運用で大きなリターンを狙う
→ 貯金が最も使い勝手が良い
- 返還率が低すぎる
- インフレに対応できない
- 満期までお金を引き出せない
- 万が一の保証は生命保険(掛け捨て)で良い
「貯蓄と保険は別物」と考えるのが基本です。
貯蓄は貯蓄(ジュニアNISAや貯金)、保険は保険(掛け捨て生命保険)で対応するのが良いでしょう。
複数の機能がセットになっている商品は「すべての機能が中途半端なくせに割高」です。
学資保険がまさに当てはまります。
貯蓄が苦手な人が、半強制的に貯蓄できるという面もありますが、ここに来られている人は自分で貯蓄できるでしょう。
強制的に貯蓄がしたいなら、つみたてNISAを活用するのもオススメです。
教育資金は高額ですので、なるべく早く、賢く準備したいですね。
教育資金準備の参考になりましたでしょうか?
皆様の貯蓄が上手くいくことを願っています。
当ブログでは、僕が保有している投資信託に関する記事も書いています。
ジュニアNISAでの運用商品選びの参考にしてみてください。
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